便意やオナラのがまんは便秘のもと
どの年代の女性も人前でオナラのがまんをすることは、当たり前の習慣なのではないでしょうか?また、便意が起こってもタイミングを逃してトイレに行けないこともあると思います。
でも、この便意やオナラのがまんは、パンパンに張ったガス腹をつくるだけでなく、お通じをスッキリと出せない「動けない腸」になる訓練をしていることになるのです。
今回は、「便意やオナラのがまんは便秘のもと」というお話をしたいと思います。
腸は自分で動いて便を出す
胃結腸反射
排便反射
便意やオナラのがまんは直腸のセンサーを鈍らせる
直腸性便秘とは
便意を我慢している人がコロンハイドロセラピー(腸内洗浄)受けると!?
コロンハイドロセラピストのつぶやき
腸は自分で動いて便を出す
大腸の役割のひとつに便を作ることが知られています。しかし、腸は自ら動いて排泄するという仕組みを知らない方が多くいます。大腸はぜん動運動という動きを自ら起こし、腸の内容物をお尻の方に向かって移動させながら便を作っていきます。
腸の動きを促す要因として、自律神経(副交感神経)の働き、食事(食物繊維など)、腸内細菌(ビフィズス菌、酪酸菌。乳酸菌などの善玉菌)のバランス、筋肉、ホルモンなどが挙げられます。
胃・結腸反射
食べ物が胃に入ると胃が膨らみ、食物をドロドロにするために胃が収縮運動を始めます。すると、その刺激が腸に伝わり腸のぜん動運動が始まります。
S状結腸にいた便は大腸のぜん動運動によって直腸に移動して、直腸を膨らませ直腸のセンサーを刺激します。すると、センサーが大脳にシグナルを送り、大脳がその刺激を便意として感じます。
食事をした後で便意が出てくるのは、胃結腸反射によって便が直腸に移動するためです。
排便反射
腸内にたまっていた便が直腸に移動し排便中枢が刺激されると、副交感神経の働きにより直腸の筋肉が収縮し同時に肛門括約筋がゆるみます。すると便を押し出すような動きがおこり直腸の内容物を体外に排泄します。この反射を排便反射と呼びます。
便意がおこる仕組み
便が直腸に移動
↓
直腸内の圧力が40~50㎜Hgに上昇
↓
直腸壁の骨盤神経を刺激
↓
仙髄の排便中枢に伝わる
↓
視床下部を経て大脳皮質にシグナルが伝わる
↓
便意を感じる
便意やオナラのがまんは、直腸のセンサーを鈍らせる
便意のがまんを繰り返すことにより、外肛門括約筋が緊張して、排便反射が抑えられます。長い時間便が直腸にとどまることで直腸の広がった状態に慣れていくことで便意を感じづらくなり、これが「便意の消失」につながっていきます。
【直腸性便秘】
便が直腸に溜まっているのに便意が消失することで、排便の回数が減ってしまう便秘を、【直腸性便秘】と呼びます。
便意をがまんしている人がコロンハイドロセラピー(腸内洗浄)を受けると!?
日頃から便意やオナラをがまんしている方が、コロンハイドロセラピー(腸内洗浄)を受けるとき、腸が特徴的な反応をします。
お湯を大腸の奥まで入れてお腹をマッサージすると腸は排出に向けて動きだすのですが、お尻付近でシューン~と腸の動きが止まってしまうのです。排泄に向け最後のひと押しをするはずの排便反射が全く起きない状態、その様子はまるでエンジンがかからず発信できない車のようです。
日頃から便意やオナラが出そうになった時に意識的にがまんをする行為を繰り返していると、直腸の排便反射のセンサーが鈍ってきます。
便意やオナラのがまんが、腸の動く力を鈍らせることを説明すると「オナラのがまんがそんなに悪いなんて知らなかった!腸さんに辛い思いをさせていたんですね」と、ご自身の体をいたわる言葉が聞かれます。
出すべきオナラや便を出して腸内環境が整ってくると、お腹の張りやオナラの量も自然と減ってくるのです。
お腹の張りを改善する方法
腸はとても柔軟な器官です。そして持ち主さんの意向を聞き、持ち主さんに寄り添っています。日頃から腸が動きたい時はがまんさせないよう、オナラを出すという習慣がスッキリ排便につながっていきます。
コロンハイドロセラピストのつぶやき
約13.000人分の腸とその中身、コロンハイドロセラピストである私は21年間でたくさんのお腹と触れ合ってきました。
日々たくさんの女性の腸と向き合っていると、「現代女性の腸が老化している!」と危機感におそわれます。そしてたくさんの腸のきもちやメッセージを受け取って、持ち主さんに代弁することが多くなりました。
このコラムでは腸内洗浄セラピーを通して、腸についての気づきや【快腸】を手にいれるためのノウハウもお伝えできればと考えています。